- 試料作製(1) -
テトラアーク炉
純アルゴン雰囲気中で、タングステン針の先端と試料の間に電位差を付け、そのアーク放電によって試料を加熱します。 高融点のタングステン(融点3700℃)も融解可能です。
多目的炉
上記のテトラアーク炉としてだけでなく、チョコラルスキー法により単結晶を1時間に数mmのスピードで引き上げる事ができます。 2000℃以上の高融点の化合物に用います。のぞき窓から遮光ガラス越しに観察しながら結晶育成を行います。 下の写真が実際に結晶を引き上げているところです。
高周波炉(縦型)
加熱コイルに約300KHzの高周波電流を流すことにより試料に誘導電流を生じさせ試料を直接加熱します。 また金属るつぼも同時に加熱するため、間接的にも試料を加熱できます。このため上記のアーク炉に比べ安定した過熱出力が得られることが特徴です。 加熱空間が石英管に囲まれているためその最高加熱温度は1200℃程度です。
高周波炉(横型)
上記高周波炉を横型にしたものです。棒状の試料を高真空中で加熱し試料の脱ガスをします。 またワークコイルをゆっくりと移動させ、試料をスキャンするように加熱(ゾーンメルト法) することで不純物を一方に引き寄せ、試料を純良化できます。
グローブボックス(中)
大気中では保管できない金属をこの中で(雰囲気:Ar)保管します。酸化しやすい結晶の整形や細粒化を行います。
グローブボックス(大)
大気中で保管できない金属をこの中で(雰囲気:Ar)保管します。絶えずガスが循環し、水分・酸素濃度を低く保つ ことのできる最新鋭のグローブボックスです。また、この中で秤量した材料をすぐに付属の高周波炉にて融解させることもできます。